the beginning of the end 3 日常のループ

ここ2週間連続して常に家に帰ると日付が変わっている
ひどいときには会社を出る時点で日付が変わっている

朝は特にひどい

無理矢理体を起こして何かを食べると何故か動けるようになる
それまではこれはちょっと
起きられないんじゃないかというくらいなのに

帰り道、品川の人たちは少しだけ陽気だ
飲み会の帰りに時間帯がぶつかるから
抑制が少しだけ外れている
彼らはみんな自分の家に帰るために歩いている
コントロールされていない

聞こえてくるのは足音だけじゃなくなっている
路上でへたくそな音楽を奏でる人
仲間内で何か大声で話す集団
やっと解放されたのだ

そういう意識を僕は一人で認識する
いつも通りそういう認識よりも手術した目の調子が良くないことの方が
僕にダメージを与えて
ブレイクダンスの練習で流れるヒップホップをBGMが
トレント・レズナーに切り替わる
僕はそのリズムに合わせて足早にそこを過ぎ去る