光の館は新潟にあるJames Turrellデザインの日本家屋。
佇まいは神社のようなイメージ。
この建物を知ったのは2年くらい前で、半年前に予約した。
可動式の屋根が開きOpen Sky(ここではOutside In)を
畳に寝転がりながら楽しむことが出来る。
写真はgamiさんが撮影した光ファイバーで発光する風呂の入り口と俺。
建物内はタレルおじさん指定の光量にしぼった間接照明がそここに存在し
オレンジのスリットと緑色のスリット。
スリットの後方は十分な距離が確保されて光はほとんど均一に光っている。
土壁のような材質。
掛け軸がかかっているような場所にオレンジのスリット。
注意して聞くと高周波の音が聞こえてくる。
蛍光灯のような光源なのだろうか。
gamiさんによると実際に建築を行ったのは早稲田の教授?のようだ。
日本家屋だし、タレルおじさんにそこまでの知識があったのかは
確かに疑問だ。
立て付けを見ると、そこまで丁寧な仕事とは言えない。
建物内は全体的に光量が少なく、日が落ちると
照明が存在感を増す。
トイレとか、どこにスイッチがあるのかよくわからない。
比較的大きな風呂場は水面と洗い場の高さがほとんどそろっており
水面から5cmほど下で
光ファイバーが束になりねじられて青い光束を作っている。
光は全反射して水面下に留まるため
物を入れると(つまり入浴すると)水中で発光するような仕掛けだが、
気泡などで水の透明度がいまいち足りず感動的な体験とまではいかず。
光量も落ちているのかも知れない。
日の入り1時間前からプログラムがスタート。
自動的に照明を調節し、日が落ちていくあいだ空を見上げる。
可動式の屋根にスイッチを入れて開ける。
このOpen Skyそのものは
直島や金沢で見たものと全く一緒で、
空は曇っていて、白く見える。
間接照明によって切り取られた
空が水色に見えてくるのが不思議だ。
白かったはずなのに。
距離が計算されているのか
光の館の空間は直島や金沢と比べて
一回り小さいのにもかかわらず
開口部の大きさは写真に納めると同じ。
だんだんと
ブルーがYves Kleinのような濃さになる。
雲が動いているのが見える。
それにしても青い。
畳に寝転がってくつろげるのはとてもいい。
適当に写真を撮ったり
空と屋根の輪郭だけ見てみたり
なんであんなに青く見えるのか考えたり。
直島や金沢では常に他人の目があったけれど
ここではそういうものもない。
ふと隣を見ると、
瞳の中にもOpen Sky
やがて外は暗くなり、
室内がぼんやりとしたオレンジで包まれて
いつのまにかプログラムは終わる。
闇に包まれた光の館を見学して、眠る。
朝のプログラムは3時から。早起きだ。
台風の中、
偶然にも雨がそれほど降らずにすんだのはたぶん幸運だ。
Naoshima Open Sky by James Turrell
Kanazawa Open Sky by James Turrell
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