カテゴリー別アーカイブ: Tahiti

Tahiti – manihi morning calm 凪

理屈ではわかる。
陸と海の温度差によって出来る風が
朝晩でその温度差が逆転する瞬間、
風が無くなる。それが凪だ。

Manihiの海岸は非常に強い風が常に吹いていた。
方向は定かでない。

恐らく珊瑚礁が堆積して出来た帯状の島の
内側と外側で、海の温度が違うために起こっている
風ではないかと思う。
陸風が起こるほど陸地が無いからだ。

マニヒを出発する時、
初めて早起きをした。時間は8時頃だったと思う。
風が完全に止んでいた。

manihi pearl resort

海は本当に今まで見たことのない様子を示していた。
時折魚が起こす波紋を除けば、水面は異常にのっぺりしている。

波が無いために、非常に透明度が高く
魚が何をしているか完全に見える。

3 fishes

遠くを見ると、朝日が海面に全反射して
これまで見えていた
エメラルドグリーンからブルーに変わっていく
海の色が見えない。

海に浮かぶ家はその影を海面に落としている。
鏡面のようだ。

house on the sea

house on the sea

感激して眺めていると、やがて海側から風が吹いてきて
普段通りの海になった。

Tahiti – dogs 自立する犬たち

タヒチにいて
最も環境が違うな、と感じたのは犬だ。

そうか、
人間と犬は
昔はこういう関係だったんだろうな
と思った。

マニヒ島では首輪のある犬はいない。
彼らは大抵日陰で勝手に昼寝している。

自転車で人気のない真っ昼間の海岸に行くと、
海で遊んでいる犬が数匹いる。
もちろん飼い主の姿は無い。
ただ自分で海に入りたくて海にいるのだ。

dog in the shore

しばらくすると彼らは家に帰る。

この姿を見て
東京にいる犬たちはなんて過保護で
依存しているんだろうと思った。

果たして東京の犬は
ここで飼い主から自由に行動しろと言われたら
どう行動するんだろう。

カルチャーショックという意味では
彼らの姿が一番カルチャーショックだった。

Tahiti – Manihi Midnight airport ミッドナイトエアポート

1/4。

空港には何もない。滑走路はひんやりとしている。
数メートルおきに描かれたラインが滑走路の中央を示しており
闇を照らすライトはそのライン2本分までしか届かない。

manihi midnight airport

滑走路に寝ころび、空を見上げると半球が見える。
どうして球状に見えるんだっけ、と思う。

ライトを消すと波音が聞こえる。
すぐに海があるのだ。

目が慣れるにつれて星の数が増える。
星が瞬く。
本当に星は瞬くのだ。

東京ではオリオン座の7つの星の中に
他の星なんて一つもない。
でもここでは冗談抜きに、オリオン座に囲まれた
エリアだけで100個くらい星がある。

滑走路はおそらく珊瑚礁をつぶしたのか、
椰子の木の林を切り倒したのかして作られたのだろう。
それでも僕はこの空間が好きだな、と思う。
人工的で、アスファルトしかない。

露光時間を長くしたデジカメで少し遊んだ後、
忘れ物が無いか確認して滑走路を後にする。

manihi midnight airport

明日この滑走路でパペーテに向かう。
そろそろこの旅も終わる。

Tahiti – Manihi Observation of the stars 流れ星の観察

1/4。
ホテルには4組しかいない。
夕飯食べに来るか?とレストランから聞かれるほどだ。
レストランも4泊目になると僕らの好みや食べ方が
わかってきていて対応してくれる。やりやすい。

昼間receptionで星を見るツアーが無いか聞くと
水曜だけとのことで、今日はやってない。
前日使われていない水上コテージの橋の上で星を見たものの、
ホテル周辺のライトやエミクロくんの暗闇への恐怖心などから
5分くらいで切り上げた。

試しに自分たちだけで行けるか聞いてみると行けますよ
と軽く話される。

夕方ライトを借りに行くと、
Observation of starsツアーガイドをしているおばさんCeleneしか
ライトを持っていないからバーで聞いてくれと言われる。

バーはそのおばさんが一人で切り盛りしている。
バーで話していると、まあ夕飯後に来なさいよ
ということで夕飯の後に立ち寄ると、

「うーん、説明しづらいから私が案内するわよ。
 バーを閉めてから行くわ。あなたたち自転車で行きたい?
 そう、じゃあ私のクアッドについて来なさい」

「OK」

おばさんの4輪バギーのテールランプを見ながら
ホテルの敷地の150mほどうっそうと茂る熱帯植物のトンネルを抜けると、
空港脇の道路になる。

空港は盛り土があるだけで、すぐに中に入れる。

「そこを超えて、Runwayまで行きなさい。そこでゆっくり見られるわよ
 飛行機は今日は2便しかないし、最終便は午後四時頃だから。」

僕らは簡単に星座の説明を受ける。
あそこにあるのがアルタイル、シリウス、カシオペア座、
南十字星は南の方向、結構下の方にあるわ。とかそういった事だ。
話している途中で非常にくっきりとした流れ星が1つ。

盛り土を超えて少し歩くと舗装された滑走路に出る。
星は無限にある。流れ星は5回くらい見えた。

Tahiti – Manihi diving La Faille

1/4。
暇だったので2度目のダイビング。
マンタが見たかったが早朝じゃないと見られないとのこと。
もっと前に聞いておくべきだった。まあ仕方がない。

Sergeが用意してくれていたのはサメの餌付け。
Dropoffポイントに到着するとすぐさまサメが寄っている。
灰色で見たことのないタイプのサメ。
時折周囲の魚を威嚇する。

manihi diving

透明度が30~40mくらいじゃないかなと
入る前にSergeが教えてくれた。確かにかなりの透明度だ。

manihi diving

manihi diving

manihi diving

manihi diving

manihi diving

すぐに49分が過ぎる。
タンクの残り量がまだ100ある。
エミクロくんは65くらい。

Tahiti – Manihi – sunset 夕焼けを見に

1/4。
電話を操作して18:15にモーニングコールをかけて
昼寝する。

18:15に電話が鳴ったとき、僕は完全なレム睡眠の中にいた。
それでも僕は迅速に起き上がることが出来る。
ふらつく頭でエミクロくんをたたき起こして
自転車に飛び乗ってDeep Sea側の海岸を目指す。

日が沈むぎりぎりで、空がうっすらとオレンジ色にはなっているが
太陽は見えない。
木々の間からようやく海岸が見えたとき、太陽は完全に雲の中に隠れている。

twilight manihi

見上げた空は雲一つ無いのに
水平線上にだけ雲があるなんてちょっと理不尽だよな
と思いながら、ほぼ昨日と同じような夕焼けを見る。

しかし当然の事ながら、同じ夕焼けなんて存在しない。
潮は引いており、遠浅の海が干潟のように見えている。

Tahiti – Manihi Pearl Resort diving Le Tombant タヒチ マニヒでダイビング

1/2。
せっかくダイビングライセンスを取得したのでダイビング。
Manihi Pearl Resortにはダイビングショップが併設されている。
毎晩18:30になるとショップの店長?であるフランス人
らしき人物が客をバーで待つ。

元旦に2日のダイビングを申し込み、朝10時に出発。
ボートで10分、外海に出る。
基本的にこれまでは珊瑚礁帯から外側の海には出たことが無かった。
比較的波が強い。

もはや中性浮力とかなんだっけ的な様相を見せるエミクロくんをよそに、
いきなりボートから反転し海にドボン。

manihi diving

そこはもう完全な珊瑚礁の広がる海。
シュノーケリングでは体験したことのないタイプの海だ。
珊瑚が死んで出来た砂がない。

透明度は20mくらい、もっとだろうか?かなり先まで見通せる。
無数の魚たちがそれぞれ気ままな深さに浮遊する。
すごい。

manihi diving

少し泳いで、崖のように急勾配になった珊瑚礁の壁を沿うように
深く潜っていく。珊瑚礁の壁はとぎれず続き、魚も常に浮遊している。
どんどん青い世界になる。

すでに20分くらいは泳いでいただろうか、
深さ20mを過ぎたあたりで鼻づまりのせいなのか、
右耳の耳抜きが出来なくなり激痛。

もう上がらないとだめかと思いガイドに訴えてみると、
浮上するとのこと。2,3m浮上すると直る。ふうむ。

そのまま深さ20m程度を泳ぎ続ける。
大群に遭遇。

manihi diving

結局50分も潜り、終了。

Tahiti – can see the rain 雨が見える

1/1。
Tahitiは雨期にあたるため、
毎日スコールが必ず降る。

船で移動していると晴れている場所と雨が降っている場所が
明確にわかり、場合によっては雨が見える。

それがこんな風景だ。

can see the rain

泊まった水上コテージは非常に風が強く、
また波音も止まることがない。
本当に風が強いときは揺れた。

こういう状況でも全く問題なく眠れるエミクロくんで
よかったと思う。
うちの母親はこれで参っていたからだ。

それにしても、すごい風と雨だ。

Tahiti – The InterContinental Bora Bora Resort and Thalasso Spa インターコンチ

12/26。
ボラボラ島に到着すると、ホテルまでの船を待つ。
エメラルドグリーン、ターコイズブルーの絵になる風景が広がり
思わず写真を撮りまくる。

船からの景色も、何というか
空の青、海の青、そしてその中間のビーチの白と椰子の木の緑。
後で見るとどうでもなく、そして滞在期間中には慣れてしまったが
感動的な景色が広がる。

ホテルへの船を早速前違え、インターコンチネンタルタラソスパに
行くつもりがインターコンチネンタルMoanaに到着。
ここは15年前に滞在したようだ。ほぼ記憶にない。
で、ようやくタラソスパに到着。両親と合流。
街からも離れてまわりには何もない様子。

水上コテージが豪華。
部屋に入ったとたん海が見え、ベッドからも海が見え、
バスタブからも海が見え、直接海に入れるしくみ。
部屋の中央のガラスのテーブルからも海が見える。

圧倒的な太陽と
エメラルドな海はそれだけで何かしら訴えかけるものがある。

そして夕焼けが恐ろしく美しい。

しかし東京にいるときって、夕焼けなんか見てないんだよな、と思う。
東京だって夕焼けは綺麗だろう、と思うけれど。

bora bora sunset

bora bora sunset

Manihi Pearl Resort lagoon with sharksucker コバンザメに追いかけられる

怠惰に起きて怠惰に朝食を食べ、
少ししてからコテージから見える浅瀬まで泳ぐことにする。

泳ぎ初めて1分もしないうちに、海底から現れた細長い
奇妙な魚がくねくねと泳ぎながら寄ってくる。
通常魚は泳ぐ人間に対して無関心なので、
寄ってきた時点で少し違和感を受ける。

manihi_suckfish_001.jpg

よく見てみるとこれがコバンザメだった。
サメとか鯨とか、あるいはイルカ?のお腹にくっついて
プランクトンを食べるアレだ。
これが我々にくっつこうとして付いてきたのだ。

しかしこいつ、見れば見るほど気持ち悪い。
くねくねと身をよじらせて近づいてきて、
頭の上にある小判状の吸盤がなにやらざらざらしている。

manihi_suckfish_002.jpg

ボラボラ島でエイに吸い付かれ
内出血と傷を負ったエミクロくんの脇腹を思い出し、
こいつに吸い付かれたら相当
やっかいなことになりそうだと思い不安に駆られる。

フィンで蹴ろうとしたり、
わざと大きな水音を立てたり、
思いっきり泳いで追い払おうとする。

manihi_suckfish_003.jpg

しかし当然のことながら、
海に住まう物に泳ぎのスピードで勝てるわけもない。
フィンでの攻撃も精細さに欠ける。

見れば見るほど気持ち悪い大きな目と
扁平な口にZOWARとしながらだましだまし泳ぐ。

manihi_suckfish_004jpg

コテージからは浅瀬であるとか、
珊瑚礁の場所はハッキリわかる。
しかし一度泳ぎはじめてしまうと、
どこに浅瀬があるのか本当にわからなくなる。

視線が海面になってしまうことで
位置感覚がつかめなくなる

吸盤に吸い付かれる恐怖におびえながら
ムダな体力を消耗しつつ、15分くらいで浅瀬にようやく到着する。

浅瀬の魚たちを見ていると、
コバンザメは海底で休憩しながら我々の出発を待っている。
しつこいやつだ。
帰ろうと思い泳ぎはじめるとまた近づいてきた。

そこで我々はコバンザメが入り込めない浅瀬を
選んで魚を見ながら迂回し、
珊瑚礁のいくつか見える場所を選んで帰ることにした。

迂回してから、フィンの音をなるべく立てないようにして
魚を身ながらコテージに帰る。

うまいこと到着できた。
コバンザメには本当に疲れた。