through my head スルーマイヘッド

金曜の夜なんとなく明らかに
別の曜日とは違う解放感に包まれた
人たち

の間を文字通り縫うように、
ゾンビのように無感覚で
機械のように無表情に歩く

何か感じるには疲れすぎているし
何か表情を作るには緊張が続きすぎている

最近じゃあロボットだって、
ソフトウェアだってもっと表情を
それなりになら
持ってる

重要と思わないものごとは僕の頭の中をどんどんただ通過していき
後にはそれらしい輪郭しか残さない

重要と思わないものごとが
そこでは重要だったりする

意味ない、と思う
かといって僕ルールが通じると思うほど
子供でもない

ただ昨日重要だったことが
今日はもう意味合いを無くしていたりすると
なんだやっぱりか。

惰性

危険なのは
全ての物事が輪郭化しだして来ている、ということだ。

鐘と共に忘却、というタイトルのアンダーWorldの新譜さえも

きいている感覚よりもただ
通り過ぎて行く感覚の方が強い

頭痛だけが常に
確かな感覚として僕をつつむ

依然として視界は悪く
光は乱反射しているけど

その先には暖かそうな
家々の明かりがその存在を
そこにあるべきあたたかさを
期待させてくれる