これまた和製英語。
村上春樹と糸井重里が書いた「夢で会いましょう」という共作がある。
内容は、外来語から二人がショートストーリーを作って、
とにかくかなりの数のショートストーリーがアイウエオ順で
収められている。1行から、長くて5ページとか。100くらい。もっとかな。
村上春樹のは、いかにも村上春樹的なストーリーで
一つ一つ面白い。特に「アスパラガス」
読んだ当時(もう10年くらい前か)、僕は糸井重里という人を
知らなかったんだけど、(任天堂のゲームMOTERの作者だとか、
コピーライターだとか、ほぼ日とか知ったのはだいぶ後だ。)
村上春樹の空想的なものに混じって、糸井重里のもので
すごく印象に残ったストーリーがある。キャッチコピーについて
書いていた。それはコピーライターとして、たぶん絶対
言いたかったコトだったんだと思う。だから結構あの本の中では
希有な、マジメな内容だった。
「夏こそ!」というのはとにかくばかげているコピーの一つだ、
という内容だったように記憶している。
この本は文庫本が1986年に出ているから相当前に
書かれた物だけど、それでも今電車の中やポスターで
夏こそ!というコピーを見かけると、「夢で会いましょう」
を思い出してしまう。
今調べたら、「シーズン」というストーリーだった。
たまに読んでるとどっちが書いてるのか、文章の最後まで
分からないときがある。(ストーリーの最後に作者のイニシャルが
書いてある)それも面白いよなー。