蛍光管を封入した省エネ電球は応答性が悪く、
スイッチを入れてから点灯までのタイムラグがストレスになる。
トイレとかで使うと、スイッチ入れる、で、
座るくらいに点く、くらいの感覚だと後輩が話していた。
最近各社から発売されているLED電球。
LEDであれば応答性には問題が無い。
しかし熱が大きな問題だったようだ。
白熱電球では発光部分のフィラメントが2000度近くになり、
かつ高温であるほど発光部分の可視光線が増えるため、
温度上昇に対して発光部分への悪影響は無い。
抵抗値と電球本体のサイズをコントロールし、
電球本体の温度を、やけどしない、であるとか火事が起こらない
レベルに合わせれば良いのだと思う。
しかしLED(というか一般的な半導体)は100度あたりを超えると
部品寿命、輝度、消費電力値が急激に悪化する。
あるいは壊れるか動作が停止する。
そのため、部品温度を100度以下で使用するための放熱が必須となる。
ちなみに100度あたり、と書いたのは熱対策をした半導体はそれ以上の
高温でも問題なく動作するものも多いが、コストアップであるとか
性能のダウンによって動作を保証している場合が多い。
で、電球の場合普通に考えれば室温に対して自然対流での放熱、
その結果がこのごついアルミのフィン、ということになるのだろう。
これはまさに機能美。
しかしシャープが作ると同じものでもこんな感じになる。
うーむ。
ここらへんは設計者のセンスがそのまま反映されていそう。
まあ電球設置しちゃったら見えないけれども。。
2007年当時のブログで
白熱電球では入力エネルギーのうち、可視光になるのが約 10%
蛍光ランプは 入力エネルギーのうち、可視光になるのが約 25%
白色LEDでは 入力エネルギーのうち、可視光になるのが約 32%
http://tftf-sawaki.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/post_fdb7.html
と書かれており、
たとえば白熱電球で40W相当の明るさは単純に計算するとLEDでは12.5Wとなる。
東芝の発表資料では
「一般電球形7.1W」は一般電球の30~40W形相当、
「一般電球形4.5W」は一般電球の20~30W形相当の全光束ですが、
ダウンライト器具で使用した場合、
それぞれ電球60W形および40W形相当と同等の明るさを得られます
とあり、可視光の効率はさらにあがって
入力エネルギーの50%以上と思ってよいだろう。
ただし、これ以上の明るさの電球が無いのは
明らかに熱的に限界が来ているためだと思われる。
電球という既に規格が決まった形状で、かつ
天井に設置されほとんど対流を見込めない状況で
これ以上の明るさを見込むには、
さらなるLEDの高効率化か、
あるいはファンやマイクロポンプなどの強制対流を起こす放熱機器を
電球に付属させて放熱させる、
というちょっと面白現象が起こると思われる。
ちなみに、マンションの理事長になって思ったのだが
こういった初期投資に値段がかかり長期的にコスト面で得になる
モノ、機器というのは非常に選択されにくい。
マンション全体・あるいはエレベーター向けの
蓄電池システムであるとか、こういったLED電球しかり。
販売価格にそのまま反映される割には、価格を上回る
購入動機につながらないためだと思われる。
東芝 E-CORE[イー・コア]LED電球
工事いらずで、従来の電球と交換するだけのLED電球。
メンテナンス物件にもおすすめします。
http://www.tlt.co.jp/tlt/new/lamp/hp_led/hp_led.htm