量産設計は常にどこかにparadoxを抱えているのではないか、
という命題に対し、それはその根本にあるCD/VAが影響を与えている
ためではないかと考察することが出来る。
そもそもCost DownとValue Addedは完全に相反するものであり、
その両立は不可能なのではないかと思われるからだ。
しかしながら、当然、実行していくのが量産設計である。
量産設計において、誤差を許容しつつ完成形を作ることが、
最も大学で行っていたような設計と相違する点だ。
ここで、設計概念は大幅に覆される。
積もり積もった誤差が許容できなくなる大きさまで広がった時初めて、
それを許容すべき設計にする必要があることを本当に実感する。
seeing is believingそのものの世界だ。
いずれにしても、形あるものが実際に出来上がってくると、それはそれで
とても嬉しい。