今回一番面白かったのは
《moving objects | no 692 – 803》
2012年 ペ・ラン
DCモーターに直結した回転するバーが40本くらいあって、
そこにプラスチックのΦ10mmくらいのリングが10個くらい入っているだけ、
というシンプルな作品なのだが、スイッチを押してモーターを
回転させるとプラスチックが縦横無尽に動き回る
いや、移動方向は横だけなので横無尽か。
なんと書けばよいのか、
10個あるうちの9個のリングはそこに留まっているのだが、
一番右の1つだけ、バーを左に移動しているとする。
すると左の1つ目のリングにぶつかるのだが、
あたかも右の1つが左の1つ目を貫通していくように見える。
そのまま一番右の1つのリングは、一番左まで、合計9つのリングを貫通する。
ように見える。
だが実際は非常に高速に、移動しているリングが切り替わっており、
一番右の1つが左の1つ目にぶつかると、右の物が止まり、
代わりに左の1つ目が移動し出す。
この現象を目にしていてなおかつそのような状態になっていると
気づくかどうかは人次第だと思うけども、
何となく日常的にビー玉遊びとかをしているとああ、という気になるのかもしれない。
サラは間違い無く気づいていないが、まあいいか。
その他、テープリールが意味なく積もっていくもの、
気持ち悪い俳句を詠むマシンなども楽しめた。