アニッシュ・カプーアの作品はこれまでに何度か見た。
常設で展示されているものでは
金沢の21世紀美術館の深遠で漆黒な空間のやつと、
韓国ソウルにあるLeeum美術館の入口にあるうつわタイプのもの。
あとは
六本木の森美術館の何かの展示、
それから今回と同じ場所であるSCAI THE BATHHOUSEやっていた、
漆の器を使ったJapanese Mirrors展。
と、4回くらい見たなかでは今回見に行った展示が
一番インパクトに欠けた感じだった。
いつもと同じ巨大なうつわの内面を鏡の破片で構成した作品と、
白い砂を使った非常に鋭利な火口のような形状の作品、
天井付近に停滞する紫色の大きな球体とそれに映り込む周囲、
すべてそれなりにふうん、と思ったが他の作品であったような驚きとか
薄気味悪さ、意味の分からないすごさは感じられなかった。
金沢21世紀美術館の作品は、なんだこれ
この先に何があるんだ、ひょっとしてどこまでも何も無いんじゃあないかと
思わせる何かがある。これは一度見ることをおすすめする。
それにしても、なんか谷中全体がちょっとした観光スポットになっていて、
まちおこしをしているのか人が多くて驚いた。