West Coast 西海岸カルチャーの洗礼

よく聞くけど西海岸、っていうのはなるほど西海岸なんだな、と思った。
カルフォルニア、西海岸、みたいなイメージと言葉は本当によく聞くんだけど
それに対して具体的なイメージは自分は持ち合わせていなかった。
サーフィンとか、ローラーブレードとか、なんかランニングしているとか。
そういうイメージしか。

着いてみると
とにかく晴れている。空が青い。雲がない。
この気候が間違い無く何かの力になっていると思った。

あの青さは本当に、
東京に帰ってきて冬空で富士山がよく見える
とても空気がよいと思った日の青さでは全然足りなくて、
東京のとても空気が良い日でも
まだ何か靄がかかったような水色と感じ、
西海岸の空は青い。文章を書いていて思いだした。
あまり日本では体験したことがない。あまりというか
もしかすると無いかも知れない。それくらい青い。

飛行機で降りるときにももう、
遙か遠くに飛んでいる小さなセスナ機が
日光を浴びて光っているのも見えるし、
地上の建物もつぶさに見る事が出来る
視界はクリアで、
ほとんど木の生えていない土色の山は
たぶん本当に水がないんだろうと思える。雲がないから。
こんなに海が近いのに、全然雲がない。とても不思議。

たぶんちょうど1ヶ月経過した。
1ヶ月前にシリコンバレーと言えるようなエリアに1週間行った
サンノゼ、サニーベール、パロ・アルト、サンマテオ、
それからサンフランシスコ
実際に行ってみないと渋谷と新宿と池袋、
それから品川の位置がよくわからなかったり
それぞれの都市の雰囲気が分からないのと同じで、
行ってみるとなるほどという感覚を得た

正直に言って軽いカルチャーショックみたいなモノがあったのだが、
1ヶ月経って東京で普通に暮らしていると
それはほとんど別世界みたいに感じられ、
実際別世界なので
そのショックを受けた側に、
自分が移動する必要は全く無いのではないかとも思える。

たった一週間しか居なかったが、なかなか普通ではない
体験も出来たので
そこで感じた独特の雰囲気が人を寄せ付けるだろうし、
東京は世界で一番素敵だけど、
でもシリコンバレーというか、
西海岸の魅力にとりつかれてしまう人が居ても
全然不思議に思わない。

主に繋がりで、色々な所に行くことが出来た。
キーワードで言うと
左ハンドルで車線を何度もまたぐ運転、
場末のモーテル、ディストリビュータ、
ベンチャーキャピタル、アクセラレータ、
斜めになった部屋のホテル、
ハードウェアスタートアップ、ピッチ、事務所、
元後輩でWhillのエンジニアの家、
それからシリコンバレーで何かをやっている日本の人達、
シェアオフィス、スタンフォードの敷地、
クラウドファンディング、yelpでちょっと評価の高いへんてこな
レストランやカフェ、ハンバーガー、3rd wave。

総じて感じたのは行け、やれ、やってみろ感というよりは、
ふうん、まあいいんじゃない、
という雰囲気的に進む方向への同意というか、
突っ込みどころはあったとしても
別にそこを突っ込んでも意味ないし
それよりも進めばいいじゃない?
というものなんじゃないかと思う。

外から、
でも、、とか、
ここはちょっともっとこうしないとダメなんじゃないかとか、
そういう方向を指摘することとか

内から
石橋を軽く(と思いながら)叩きながら進めるのは
日本人だからなのかと思ってしまうほどの
イメージの違い。

晴れてる。とにかく。

WiL CEO 伊佐山元氏が語る、シリコンバレーに負けないベンチャーの作り方
に書かれているように、
投資金額が全く異なるのはこのあたりの
感覚であるように思える。

返ってきている金額も大きいんだけど、
反面、おそらく返ってきていない金額も相当大きい。
ここにぶっこめるか、とりあえずぶっこむか、
というのが違いなのかなあと思う。

昨日のブログに書いたが、自分は今
軸がないように思う。
波に乗っているだけで、
もしかするとうまく乗っていたとしても
その波は他人が作っている。
西海岸でもどこでも、
波を作るその人がやはり一番偉いと自分は思っている。

元々波を作る才能は無い気がしているが、
しかし軸みたいなものはどうしても無いといつの間にか
波は無くなっていて、軽い波すら起こせず、
どこにも進めなくなってしまうのではないかと思う。

それと、全然話は違うが
繋がりを作り続ける姿勢とか、
受け流しとか、これまで全く見たことのないスキルを
目の当たりにすると
なるほどこういうやり方もあるのかと思う。

自分ではあまり出来ると思わない。ほとんど
正反対みたいに感じる。

そういった事で帰ってきてからは若干饒舌になったが、
しかし今は落ち着いている。いつも通りだ。

ピース。