IRT リアルタイムの中毒性とハードとUX

それにしても、と思う。
ツイッターやUstreamが身近になったせいで、
速報を伝えるメディア各社のネット上の記事でさえ遅く感じるくらいで、
ブログのリアルタイム性は本当に低くなったと。

今後 撮る・伝える機器に求められるのはどうしてもこのリアルタイム性で、
例えば去年アメリカでyoutubeに撮ったとたんにUp出来る超お気軽
ビデオカメラが市場シェアを埋め尽くし、従来のハイビジョンビデオカメラの
シェアが急落した時があった。

未だにアメリカではお手軽ビデオカメラのシェアが高い状態は続いているが、
ツイッター、Ustreamをユーザとして体感して初めてその理由が
はっきりわかったと思った。つい最近だ。
リアルタイム性は中毒的な魅力を持っている。
多少画質が悪かろうが、その他の性能が悪くてもそれらを凌駕する。

この事態が象徴しているように、アメリカのネット関連の動きは確実に
日本より1年くらい早い。手遅れになる前に
このリアルタイム性がどうしても欲しくなる撮影機能でiPhoneの
性能を上回るスマートフォンをソニエリが日本でも出せたのは
非常に大きい気がする。

「ある時点からハードの性能よりもソフト(あるいはUI)の性能」
と開発責任者が話していた面も、何かを象徴しているように思う。

リアルタイムがどのような機器でも出来るようになったとき、
次に気になるのはその性能になる、と僕のような技術信者は思う。
それが正しいのかどうかわからないが、
少なくとも良い画質・音質その他に慣れたユーザーは
低品質なものはなるべく避けたいと思う、と思っている。

流れに遅れをとらずについていき、さらにもしくはその先を行き
何かを開発する判断を下すっていうのはかなり難しいと思うし、

それなりの何かを実現するためにはハードが当然無いと出来ない
部分もあるが、考え方が変わってきているという局面に自分がいる、
という事実は紛れもない。

“一番大きな判断は、ハードウェアのエボリューションをやめましょうということです。その代わりに、2008年12月に、ユーザーエクスペリエンスのエボリューションを考えていくというプレゼンを初めてしました。”
http://k-tai.impress.co.jp/docs/event/mwc2010/20100218_349766.html