カテゴリー別アーカイブ: Kanazawa

06Kanazawa: artificial heart, Moonlight Serenade 川崎和男と奈良美智

金沢21世紀美術館でやっていた期間展示は
artificial heart:川崎和男展ーいのち・きもち・かたちと
奈良美智展「Moonlight Serenade – 月夜曲」、
それから地元の美術家大学?の展示など。

知らなかったのだが
川崎和男という人は結構有名なプロダクトデザイナーらしく、
Kazuo Kawasakiで検索するとまずメガネブランド
としてヒットする。

見覚えがあったのはEIZOの液晶テレビ、FORIS。
文房具から表題の人工心臓まで、ありとあらゆるプロダクトを
デザインしている。

メガネは実際につけた風に体感できたり、
人工の器官にかんする展示では天井から部屋のプロジェクタで
心電図風の投影がカッコイイ。

デザインぽい図ではなく、比較的設計図っぽいスケッチの展示も。

奈良 美智の展示は超巨大な例の女の子の顔が
屋根にのっかっている家があり、
これに関してはもう、「うわあ」としか言えない。
インパクトがすごい。内部は奈良美智の作業場。

また古着を詰めて徐々に完成させてゆく
犬のこれまた超巨大ぬいぐるみがあり、
ついでに子供には着ぐるみを着て展示を見て回るサービスも。
おもしろい。

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休憩はウサギ耳の椅子で
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06Kanazawa: 21st Century Museum of Contemporary Art, Kanazawa 金沢21世紀美術館 常設展示

金沢に行った目的は主に金沢21世紀美術館だった。

この美術館を知ったのは以前エントリーで書いた
museum link passを森美術館でもらった時が一番最初だったのではないかと思う。
もちろんもらったときは行こうとは全然思わなかった。遠いし。
その後直島に行き、カフェまるやのブログに
21世紀美術館について、あるいは冬の金沢について書いてあり
それを魅力的に感じたり、美術空間散歩という本を見て、
さらに国内の往復分のマイルくらいなら十分貯まっているなど色々な
要因が重なって行ってみる事にした。

21世紀美術館の特徴は確か建物に
どこからでもアクセスできるというもので、上から見ると円形の建物の
いくつかに入り口があり、それは出口でもある。

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館内は展示スペースとそうでない場所が透明のガラスで隔てられており、
遠くからなら展示スペースの一部が覗ける。

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建物は周囲が円形だが、内部の展示室?そのものは直方体で
構成されているようだ。

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美術館の建物そのものに付随するというか、建物そのものを作品として
使用しているAnish KapoorJames Turrellの作品はたぶんいつ行っても
見られるはずで、

特にAnish KapoorのThe Origin of the Worldは
今回見た中で一番インパクトを受けた。
コンクリートの斜めの壁面に真っ黒な楕円形の空間が存在し、
それが穴なのかあるいは斜めの斜面に描かれた円なのか、
穴ならばどこまで繋がった穴なのか全くわからない。
光が完全に吸収された黒なのだ。

21世紀美術館の親切なところはこういった作品に解説のA4くらいの紙が
置いてあるところで、それによれば少ししゃがんで見てみようとある。
しゃがんでみてみると、楕円は完全に円形に見える。深淵な真円が
出来上がり、その瞬間うわあ、すげえなと理屈抜きで体感できる。
これは行ってみることをおすすめする。

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James Turrellはタレルの部屋と書かれた展示室で
直島と同じopen skyがある。ここではblue planet skyという作品名だった。
しかしこの部屋には直島のような排他性というか特別な
空間という意識はとても低い。

なぜかと言われると困るなと思って少し考えてみたのだが
これはやはり美術館の建物そのものが出す雰囲気なのではないかと思った。
直島にある地中美術館が非常に鋭利な感覚があり、
かつ世界的観光地となった島自体の非日常さを人工的に演出している事に比べて、

21世紀美術館はそのコンセプト通りみんなが楽しむ雰囲気がある。
たぶんそれが「タレルの部屋」という名前にも出ていて
部屋自体の雰囲気を変えてしまうのだ。

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もう一つ。
この美術館の常設展示でインパクトがあるのはプール。
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普段言うことを聞かない(かどうか知らないが)幼稚園児達がみんなで
のぞき込んでいるのはプールの中に人がいるからだ。
この光景は初めて見る人にはとても不思議で、なんで?と思ってしまうだろう。
僕は知っていたので周りの人を観察して面白がっていたが
そういうのはひねくれ者のすることなのであまりおすすめしない。

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06Kanazawa: Kanazawa station 金沢駅。

11月に金沢に行った。

金沢と聞いて僕が最初に思い浮かべるのは
金沢工業大学だ。ロボコンでかなり強くて、
それを支える大学の仕組み、授業や補習の方法、
また就職活動などにも、とても手厚いケアがなされており
それが記事になったりテレビで放送されていた。

この大学なら都内を離れても行く価値があると思ったし、
新しくて綺麗そうなイメージを受けた。
(僕は既にそのときだったのでもちろん受験することは
無かったし、後で調べたら歴史はあるようだ。)

金沢の駅東口に着いて最初に思ったのはこういった
金沢工業大学のイメージが近かった。
つまり、金沢という街自体が整備され、
何となく存在する地方都市とは違うというイメージだ。
イマイチ自分でも言いたいことがまとまっていないので
これをうまく伝えることが今できそうにない。

40年をかけて整備されたという駅東口のドームは
現代建築にありがちな金属の無数のトラスで構成されているのだが、
正面から見ると神社を思わせる。
巨大な鼓のような2本の柱がそのドームを支えているためだ。

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もてなしドームと言うらしい。

バスターミナルの脇には建てられたばかりだと思われる
FORUSという商業ビルがある。都内で言うとパルコや丸井が
かなり近い。ほとんど都内と同じ店舗が入っている。
側面にイオンのロゴが点灯しており、イオングループによって
建てられていることに驚く。

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駅周辺は再開発独特の雰囲気があり、まだ新しい道路と
出来たばかりのビジネスホテルやビルが建ち並んでいる。
まだ再開発途上らしい。