ストレングスファインダーという
アンケート形式の自己分析ツールみたいなものを受けた。
「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす 」
という1700円くらいの本を購入するとコードが付いていて
そのコードを入力しないとweb上のテストを受けられない方式で、
うまい仕組みだなあと思う。コードを購入する事ってなかなか
ウェブ上で支払いとかの問題があるんだけど、書籍を購入するという
手は会社の経費で落とすとかそういう場合にもとても違和感がない。
話は飛ぶんだけど、高校の頃アイケンというあだ名の同級生がいて
彼はとても頭が良かった。と言っても、同級生のほとんどはとても
頭が良い高校だったので彼も、という方が正しいかも知れない。
でも試験の成績が良くて、誰かがどうしたらそんなに出来るわけ?
と聞いて、教科書を読んで全部暗記すれば良いんだよ、そこから出るし
みたいなコメントをしていた。その暗記が普通は出来ない。
当然のように東大に入って、最近どうしているのかは知らない。
どうして彼の話になったのかというと、確か物理の時間か何かで
先生に怒られた。記憶が定かではないので怒られたのではないかも知れないが
とにかくその時の原因が、2択していくと性格がわかる性格分析アンケート
みたいなものを彼が作っていて、それが先生に見つかったとかそういう
話だったと思う。
そのアンケートがどういった経緯か覚えていないが前に表示されて
当時パワポとかも無いから、OHPか何かかも知れない
A4サイズくらいに収まっているのにとても良くできていて、
回答していくとその人の性格か何かが分かるような仕組みになっていた
皆がそれを見て、おおおー、という溜息が漏れたような記憶がある。
なるほどこういう風に分析されると確かに性格が浮き彫りになるな、
みたいなのが非常によく分かったからだ。
結果の逆から見て行くと分かった。
つまり何が言いたいかというと、
そのストレングスファインダーというアンケートも
そういった人がおそらく作っているということで、
出てきた分析結果が何となく納得できる。
しかし占いで良い結果が出たり、
「ほめられるような自己分析結果が出てくると全部正しいと思ってしまう効果」
というのは確実にあるとは思うのでその部分はちょっと仕方ないように思う。
で、180問のアンケートを1問20秒の制限付きで答えることで、
34種類に分けられた強みが、強い順に5つ出てくる。
自分の場合は「戦略性」が一番上に来た。
「乱雑にある中から、最終の目的に合った最善の道筋を発見することができます。これは学習できるスキルではありません。」
なんかこういう感じでほめられると
ふふん、という気分になる。
これを踏まえてチームで
各メンバーの強みや良さを認識し合う集まりを行ったのだけど、
今行っている仕事はこれまでの組織とは大きく違っていて、
なるほどと思った面が多かった。
現在でもこれまでも、自分の仕事は製品の機械設計がメインで、
今はそれを1人でやっていて、これがとにかく一番大きな比重を
占めているつもりだった。
でも仕事として10年やっているし、それなりに実力があると
自負している面もあって結構すいすいと設計出来ていて、
あまりそのことは周りに説明してなかった。
周りが機械設計者だと、ああ、大丈夫だなとか、
おおこいつやるじゃん、みたいな状態になってると思うんだけど、
(ここで苦笑が来てもおかしくはない)
今回チームは5人しかなくて全員分野が違う。
なので、この強み分析とは全く別に、
説明しなければ伝わらない、自分からアピールしないと
成果が認識されない、というのは非常に強く感じた。
問題が起きなければ、問題に対処しているかどうかすら分からない
簡単に操作できれば、
裏側で簡単に操作するための努力に気づかないのと同じだ。
で、各自の強みの分析をして、
かつ今後のチームでどのように誰がチーム内で分担していくか
っていう話をしているときに、
まず全員お互いに他のメンバーの強みを書いていこうっていうのをやってみた。
背景として、今回、チームは製品・サービスをビジネスとして
回そうとしているのだが、会社の今までの組織の枠を
超えたところで社内ベンチャーのようなイメージで開発を進めていて、
これまでだったらあった枠組みが無い。基本。
すると自分を含め全員、
製品そのものの戦略や企画を考える必要があるし、
1人1人の意見や気づきがそのまま製品あるいはサービスの
方向そのものを変えていく事になる。
この事実は非常に面白いし、やりがいがあるのだが
逆に言うと決まったことは何も無く、先は綺麗には見えず、
成功も全然保証されない。
その話はおいておいて、
自分としてはメインである、と思っている機械設計以外に
仕様、試作したものをどうやって評価するか、
評価の基準、守るべき法律や規則、
いつ発売するか、どこでどう作るか、
パートナー選びから守秘契約、コスト構造分析から
誰に、どのように売るか、どうやって儲けるか、
ビジネスとして成立させるか、っていう
非常に多岐にわたる内容を並行で検討する必要があって、
それらを具体的な部分への落とし込みとかを
どんどんやっていかないと全然回らないので、
なんというか周りを焚き付けたり、
実際に日程への落とし込みを結果的に多めにやっていたようだ。
そうすると周りの反応は、イノウエくんの強みは
スケジュールや仕様をきちんと決めてくれる、
周りを動かすっていうのが一番大きくなった。
自分は入社以来、スケジュール決めに一番苦手意識を持っていて、
工数が読めないとか、夏休み最後の日に宿題全部やる的な進め方とかで
え?そうなの!?っていうものすごい驚きがあった。
集まりをやった結果、
今は状況が割と整理されているからわかるし、
思い返してみると戦略的に何かを進めていた気もする。
それで、苦手意識があるからと言って身を引く必要は全く無くて、
せっかく「強み」と認識されているのであればそれを苦手意識もたないで
伸ばしていけばチームとしてもたぶんうまくまわるようになるんじゃないか
という風にまとめることが出来た。
ちなみに順番に、
「平均以上の何かを最高のものに高める」
「複雑に見える表面の下に、なぜ物事はそうなっているかを説明する、的確で簡潔な考え方を発見する」
「あなたは動き出したくてうずうずしています。・・そのうえあなたの考え方では、行動と思考は互いに相容れないものではありません。」
「あなたは物を収集します。あなたが収集するのは情報――言葉、事実、書籍、引用文――かもしれません。・・・そしておそらくある日、その中に役に立つものが出てくることでしょう。」
といった感じだった。
なかなか面白いでしょうー