これについてはどちらかと言えば読んだ人の意見を聞きたい。
長いけど勘弁してくれ。説明が下手なのだ。

先日女の子と銀座で買い物していた。
女の子は僕が薦めた（というよりむしろ僕が欲しかった）
Bodumのダブルウォール グラスを2つ購入して、
インテリアショップに寄った帰りに
グラスを袋ごと道路に落として、ガシャンと見事に割った。
袋を持ち替えようとしての落下による破損である。

普通に持っていたので高さは1mには全然届かない、
腰より下くらいの位置からの落下だった。

僕はグラスを買った店に引き返し、店員とこうやりとりした。

「これさっきこのお店で買ったんですが、
落として割れてしまったんですが、交換して貰えませんか？」

「お客様が落としたとなると、お買い換えになってしまうのですが、、、、」

「でもお店の包装の仕方が十分でなかったから割れたと思うんです。」

「うーん、わかりました。
ではこちらをお預かりさせていただきますので少々お待ちください。」

店員は頭の回転が速い女の人だった。
グラスが入った袋を持って行き、しばらくすると戻ってきて

「こちらですね、壊れやすい物ですし包装はきちんとされていたのですが、(*1)
1つグラスが割れておりました。（1つは無事だった）
お客様、お箱の説明は受けましたでしょうか？」

*1　発泡系のシートで何重かにくるまれていた。

よくわからないので事情を女の子に聞くと、

「いえ、自宅用かプレゼント用か聞かれて
無料か有料か聞かれたので
すぐ無料でお願いしますっていいました」

実際は無料のラッピングと有料のラッピングと、有料の箱？が
選べたようだ。しかし女の子は家族へのプレゼントだったので
別に包装にこだわる必要はないと判断し、すぐに無料を選択した。

このためレジの店員は箱の説明をするタイミングを無くしたようだ。

「そうですか、、通常ですとこういった割れやすい物は
お箱の説明をさせていただいているのですが。
それでしたら、、少々お待ちください」

とまた女性の店員は奧に消えた。
しばらくすると戻ってきて、

「では、買ったばかりと言うことですし新しい物とお取り替えいたしますが、
また割れてしまってもいけませんからお箱代だけいただくことになります。
よろしいでしょうか？」

女の子は了承して、一件落着となった。

———

さて、ここで僕の意見と女の子の意見が全然違ったので説明する。

まず、女の子は
自分が落としたので自分が悪い、
だからグラスはもう一度買わないといけない
と最初から全く疑うことなく、そう思っていた。

（でも1200円（だったかな）くらいするグラスで結構高いから悲しい、とも思っていた）

僕は包装が悪いから割れたんだから店の責任で、
店に交換してもらえばいいと思って全く落とした方に
責任は無いと思っていた。

Q1. これを読んだ人は店が交換すべきか、グラスを買い直すべきか
どちらの意見に近い意見を持っているだろうか？

僕は包装が十分でない、と説明し、
それに対して店員は(*1)
「包装はきちんとされていたのですが、」
と対応した。

下に書いたの内容を店に戻る際に説明したのだが、
それを説明したのだが、女の子は半信半疑で
店に行って交換してくれたことに逆に驚いていたくらいである。

ここでは、包装あるいは梱包の役割についての理解が
異なることが見解の相違に繋がる。

僕は製品を作っている人間で、包装の設計を行う事もある。
その考え方はこうである。
買った人の家で包装材が開かれる時までに製品が
何らかのダメージを受ければ、それはこちらの責任になる。

例えば製品が工場で作られ、工場から量販店に運ばれる
課程でトラックの運転手が製品を落っことすかも知れない。

量販店の倉庫で乱暴に扱われるかも知れない。

量販店から買った人の家まで運ぶ時にものすごくデコボコな道を
ものすごいスピードで車が走るかもしれない。
車から出すときに落とすかも知れない。

僕の場合は設計している物がテレビなので
そこまで高いところから落とすことは無いだろうし、
細かい条件は製品によって変わってくるだろう。

しかし例を上げたような悪条件を全て踏まえて
開封したときに製品がダメージを受けずに
取り出せる、これが包装の条件となる。

つまり、
店員が話した(*1)
「壊れやすい物ですし包装はきちんとされていたのですが、(*1)」

というのは、ではきちんとした包装とは
何なのか、という話になる。
落として割れる包装をきちんとした包装と言うのであれば
何のために包装していたのか、が問題で、

僕の意見はそれは落としても割れないため、
である。
壊れやすいから当然そうするべきである。
割れたのであれば包装は十分でないし、店が責任を負って
新しい物と交換するのが当然だ。

そう説明しても女の子は頭で納得するものの、
感覚として理解できない。
でも、ちゃんと包装してくれたし落としたのは自分だし、、、と。

つまり、店員や女の子にとっては包装は丁寧に包む事
以外の何ものでもなく、それ以上の意味を持たない。

女の子が色々な友達に聞いたところ、
「すごいね　って言われた」
という話だった。ここでいうすごいねっていうのは
「私ならそんなすごい図々しく新しいグラスもらう事なんて出来ない」
的な意味であってすげえというわけでは当然無い。

つまり一般的な見解として、
包装は丁寧に包む事
以外の何ものでもなく、それ以上の意味を持たない。

これがおそらく製品の過剰包装を生み出し、
無駄なパッケージにものを包む文化を生んだのでは
とかまで言うつもりはさらさら無いが、

じゃあ何のための包装よ、と言いたくなるわけだ。

ちなみに
・メーカーの梱包材はなかったのか？
→なかった。おそらくグラスを何個も入れた梱包材で
お店まで運ばれてくるのか、あるいは展示の時に捨てられたのか。

・箱代を払う必要はあったの？
→僕の考えでは、無い。
が、店員の対応は丁寧だったし面倒なので交渉しなかった。

・グラスを作ってるメーカー（ボダム）の責任にならないのか？
→確かに、と思う。
メーカーの梱包材がどのようなものなのかが気になるところだ。

・ダブルウォールグラスだから割れたのでは？
→まあそれは認めざるを得ない。比較的薄いガラスで
しかも中が中空になっていれば当然割れやすい。
普段使うときもちょっと注意が必要かも知れない。

など種々の問題も途中で出たのだが、女の子とこういう感じでやりとりしていた。

Q2. ここまで読んだ人は店が交換すべきか、グラスを買い直すべきか
どちらの意見に近い意見を持っているだろうか？