Denki Groove / Due To Contract 電気グルーヴのゴールデンヒッツ

正直に言って、電気グルーヴは初心者みたいなものである。
聴きはじめたのは2005年くらいだからだ。

電気グルーヴが巷で爆発的に流れていた97年、シャングリラ、
それは知っていた。しかしその14年くらい前、つまり15歳くらいの頃だが
完全に自分はクールであるべき、と思っていた。

つまり砂原良徳の削ぎ落とされたエッジで
シャープなテクノサウンドとか、
もう少し攻撃的ならKen Ishiiとか、
Jazzyでウィットに富んだジャミロクワイとか、
ポップな傾向に行くなら行くでBeckとか。

電気グルーヴなんて意味のわからない言葉で
エログロな世界を演出していて聴くなんて恥ずかしい、
という意識がリアルで存在していたのである。

この感覚はリアルタイムで電気グルーヴの音を15の時に
聴いていた人ならわかるかもしれない。

これに対して180度な転機が訪れたのがかの有名な
2005年の電気グルーヴとスチャダラパーで、
今となってはそれをなぜ聴こうと思ったのか覚えていないが
以後完全にファンである。

そこには純粋な音としての言葉と
言葉による遊びと
それらに綺麗にフィットした音が存在していた。

フジロックでは踊り狂った覚えがある。

それで、最近ベストを買った。
これでかなり久しぶりにShangri-Laを聴いたのだが、
(と言っても、チューボーですよでピエール瀧が出てきたときに聞いた)
Y.Sunahara 2009 Remodelだったせいか
無理にとは言わないが、後ろの音がどうしても
おしゃれ風になっているのだ。

これはこれで良いのだがやっぱり
原曲の方がいい気がする。つっても15年前の記憶だが。
古いCD探しに行こうかなーと思えたという意味では
このベスト買って良かったと思う。うん。