自分の住んでいる建物がどれくらいの震度に耐えられるのか、
確かに気になる。
日経新聞の日曜版?日経マガジンに建築基準法について簡単に書いてあった。
震度5弱のまれに生じる地震に対して、建物が弾性範囲内であること
震度6強の極めてまれに起こる地震に対して、破断領域に達しない事 のようだ。
破断(あるいは倒壊)についてこの記事では明確ではなかった。
弾性と塑性というのは材料力学の基礎で、
材料が受けた力に対して変形後戻ってくるのが弾性範囲
それ以上を超えると変形したままになるのが塑性範囲となる。
塑性範囲を超えた力がかかると材料が破断に至る。
阪神大震災が震度7だったために、これ以降、
建築基準法を守っているだけでは十分でないとされ
マンションや家を建てる際に免震構造を取り入れている
と記事にはある。この記事だけ読んでいると、
つまり免震構造は建築主等にゆだねられていて
これといった基準等が無いように見える。
実際に自分のマンションのパンフレットを読んでみると、
確かに震度いくつに対して耐えられる等の明確な記述は全くない。
マンションで採用されている免震技術をいくつか書き出してみると
■中間免震構造
具体的には建物の1階と2階の間に、免震層を備えており
建物1階以下が強固につくられていて、
2階より上の階とは1階よりも下とは全く別の挙動を示すようになっている。
免震層は
☆積層ゴム
2F以上の建物の加重をほぼ全て受けると同時に横方向への移動を可能にする。
このマンションでは中央に4本、建物壁面に16本のゴムが図面上確認出来る。
☆オイルダンパー
横揺れに対しての減衰効果を狙っている
☆免震U字ダンパー
縦揺れに対する減衰効果を狙っている、と思われる。
これらを総合するとそれなりに免震構造がとられているように思えるが、
積層ゴムがどの程度の揺れに耐えられるのかが問題か。
■基礎構造
建物がいくら免震されていたとしても、基礎が脆弱であれば根本から折れる。
このマンションでは14m以深のN値50以上の東京礫層を支持地盤としている、とある。
具体的にN値50以上の地盤がその先深さ何mに渡って続いているのかが不明確で、
かつ地盤に対してどの程度の杭を打ち込んでいるのか、杭の強度は、とか考えると
情報が不足している印象。しかしそれらの情報を得たとしても、
果たして地震に対してどの程度耐えられるのか構造力学的にわからないと意味ない。
■建物構造
・構造躯体
コンクリート耐久性をJASS5基準で30Nmm^2以上。一般的には18N。
・溶接閉鎖型帯筋
鉄筋は縦方向を主筋と言い、束ねる方向を帯筋と言うらしい。
この束ねる鉄筋が簡単に外れると、主筋が外れ建物外に出てしまう。
通常は束ねる鉄筋を巻いただけで完了とするが、それを溶接する手法のよう。
阪神大震災で高速道路の橋脚が倒れたのは、コンクリートから鉄筋がはみ出して
強度を失ったためだと言う。これに対する対策のようだ。
・機械式継手
具体的には不明だが、上記主筋の継ぎ手を機械式にした、ということらしい。
情報に乏しい。通常は溶接?
・ダブル配筋
単純に壁などに使用する鉄筋を2重にした、というもの。それは強いだろう。
ふーむ、勉強になるなあ。
結局、
・基礎をしっかりする
・基礎がしっかししたら、上の階の揺れをどのようになますか考える
・建物そのもの強度は鉄筋とコンクリートそのものの構造次第
って感じか。なるほど。
しかし結局どれくらいの地震に耐えられるかわからないな。