MUJI quality 無印のベッド

製造業としての無印とその品質管理について。
70万ほどかけて部屋を改装したという話を前に書いたが、
家具はほとんどIKEAか無印で購入した。

大塚家具やLivina Yamagiwa, hhstyle, in the Room, idee,
その他多くの家具店に足を運んだが、結局これらの店で
よいものを見ると桁が1つ違う。そしてそれらの店で売られている
桁が1つやすいものは本当に品質が良くないのが一目でわかる。

結局無難な無印かIKEAに落ち着いたというのが今回の結論だ。
無印はそのブランドイメージ的に、無機質でクール、しっかしたモノ
という印象を受ける。

muji_side.jpg

今回無印で買ったベッドについて製造業的に書いてみる。

迷ったのはIKEAのMALMと、無印のタモ材のベッドである。

両方とも現物を見たのだが、
IKEAは集合材を使用しているのに対して無印は無垢材を使用しており
明らかに無印の方が品質が良さそうに見える。

デザインもかなり違う。IKEAのデザインは、とにかくコストをカットするために
組み立て前の梱包状態を意識してデザインされている。
これは送られてくるときに気づくのだが、
無印とIKEAの同じような製品では梱包の大きさが2倍くらい違う。
IKEAが非常に小さいのだ。

malm.jpg
IKEAのMAL(もちろんこのカバーは趣味じゃない)

このベッドに関しても、IKEAは部品が全て直線で構成されているため
買ってないのでわからないがおそらく梱包状態は
隙間無く、整頓されているのだろう。
対して無印のベッドは背の部分を同じタモ材のいすの角度とあわせた
デザインになっており、送られてきた状態ではかなり梱包材に空いている
空間があった。IKEAの梱包は優秀だなあと思った瞬間である。

IKEAは基本的にユーザに組み立てさせるが、
無印の製品はそこまで組み立ての量も多くない。

製造業において在庫の管理は非常に頭を悩ませるところである。
特に家具は、輸送費と在庫保管費の方が下手をしたら材料費より
よほど高い。梱包状態の体積を減らすことはそのまま
これらを削ることになり、IKEAの異常に安い値段はこれらから
出て来ている。

製品としては背の部分にもたれかかって本読むこともあるだろうし
ベッド下に足が入り込むサイドボードも買ったのでPCもいじれるし
ということで選んだきっかけになった。

しかし届いたモノをあけてみると、駄目だった。
ホルムアルデヒド吸湿シートが入っておりそういった配慮はきちんとされている。
材質もしっかりしており、木も良い。

何がだめだったか。写真のように接着剤が様々な場所に明らかに
こびりついているし、底面の平面が出ていない。木の切り方が雑である。
muji_tamo.jpg

実際に組み立てるとこれらは見えないけれど、しかし非常に残念である。
無印というブランドを信じているわけだし、こういう適当な仕事は許されない。
箱にはMade In Chinaと書かれている。

中国生産における品質管理はやはり非常に難しいのだ。
連中は手を抜けるところでは手を抜くし、仕事も適当だ。
適当じゃなくちゃどう考えてもこんなあからさまな接着剤
(あるいはニス)の塗り方にはならないし、なったとしても
チェックではじかれるのが普通である。

ということで無印に電話し、交換とそれに伴う解体と
組み立てを行ってもらうことになった。品質問題は
そのままコストに向かう。当然ぼくのベッドに関しては
中国で作った事で却ってコストがかかっている。

面倒だからそのまま使う人もいるだろう。
家具は一度搬入したら本当にめんどくさい。
家にいなくてはならない。

こういう事を繰り返すと、無印というブランドの信用をなくす。
がんばってほしい。



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