visionary world’s new scene ビジョナリーワールド

何度も作られるマニュアル
どこにあるのかわからない情報
アイディア段階で埋もれる発想
誰に聞けばよいのかわからない案件
共有されるべきなのに個人持ちの問題
あるいは、誰も管理したくないし責任なんて取りたくない

そういった現状を打開するためのエンジンが生まれるかもしれない。

先週28日。麻布十番のギャラリーカフェバーで
コネクティ代表取締役社長・服部さんを囲む会。
今や日経新聞をはじめとした紙媒体、
CNETなどに代表されるWEB系媒体、
さらにはまさに28日のテレビ東京での会社密着取材ONAIR、
生出演で主要メディアを制覇し一躍時の人/会社となっているコネクティ。

ところで、3週間前と一転してライブドアを批判する記事が
様々なメディアに出ていて、それらの中にハードを持たない
会社はやはり机上の空論だ、アップルだってiPodという
ハードをもってして始めて云々、というまあ、極端に要約すると
そういう内容を掲載しているものがある。が、

そういうときに限って例えばGoogleは取り上げられていないのだよ。
テレビ局だってハード持ってるのか?と。
おまいらばかかと、僕なんか思ってしまうわけだ。
ライブドアがこけた所詮ネットだハードなしじゃだめだ
とか言う論調に乗ってそういう記事書いてる記者、
もうちょっと考えて記事書いてくれないかな。
たぶん必要なのはビジョンであって、モノとかハードとかに結びつける
問題では、無いと思う。

と思っていたのだが、服部さんはコネクティの提供するサービスを
「ものづくり」と表現している。厳密にはそこにモノは無いと言い切って
間違いないと思うのだが、とにかく「ものづくり」というのを非常に
大切にしたいと話していた。

ここで服部さんの言う「ものづくり」は、
ビジョンを形作るための技術的裏づけみたいなものがあって出来る
ものをつくるという意味で、その技術的裏づけ的な何かを「もの」と
捉えている、という理解を僕はしている。

あまりにビジョンが先走ってしまったりあるいはライブドアのように
実態がつかめない、社長がその目的目標を金や株以外に
明確に言えない状態は駄目だ、と服部さんは話す。なるほど。

ビジョナリーという言葉は、明確なビジョンを持った人という意味を
持つ反面空想家という意味も持つ。この境界は特に技術的に
最先端を行く分野で、実は曖昧だ。
少し間違えれば空想家になってしまう。
そういう意味ではビジョンだけでも駄目だ。

もともと服部さんはサイバーブレインプロジェクトと呼ばれる
「所属部署や勤務地の異なる社員同士がインターネット上で様々な意見を交換し、
新ビジネスプラン構築などの議論をしてアイディアを纏める専用の情報システム」
を提案、実行し、僕は大学3年の時にそのシステムを使い、相当な時間を
かけてプロジェクトメンバーの選定からテーマの決定、調査、プレゼンetcを行い、
その仮想空間上で出合ったメンバー達と非常に貴重な時間を過ごした。

もちろんそこにはまだまだ改善できるであろう点も多かったのだけど、
まず普通に理系の大学に通っているだけでは培われない能力を
つけることが出来た気がするし、何よりとても魅力的な人たちと
友達になれた。

サイバーブレインプロジェクトだけでなく、インターンシップについても
服部さんが提案し、実行した。その経験が自分にとって大きな
ものだったことはユメボタンに既に書いた。

こういった革新的とも言える試みが服部さんの登場と共に現れ、
退場と共に失われ、*************と言ってしまいそうな現状の中、
服部さんが設立した会社がコネクティである。そこにはきちんとした
というか地に足の着いた、高い目的目標がある。

その目標はCRMプラットフォームで、
服部さんの語るそのシステムには、最近上場が決定した
ドリコムのようなagain againな安直さはかけらも無い。

コネクティ設立の経緯はCNETの記事にあるような感じなのだが、
面白いのは人への投資という点だ。これは確かに、と思うと同時に
初期のmixiで有名な原田さんの例を思い出したが、
ベンチャー企業に何らかの投資を行うのではなく、
「優秀な個人に投資を行ってそいつにベンチャーやらせたほうが早い理論」だそうだ。

結局会社も個人で成り立っており、
基本的にWeb2.0的世界ではもっとも重要視されるべきは
カリスマプログラマー個人だ。一人いれば、作れる。
身近な例としてTokyo Art Beatが月間200万とか
300万のページビューを叩き出しているのも
根本にはOlivierという超優秀なプログラマがいるためだ。
そこに明確なビジョンが与えられれば、そしてそのプログラマ
自身もビジョンを持ち、共有し、

後はどんなものができるのか楽しみに待っていようと思う・・・

とここまで書いたけど、
BMPでお世話になった富田さんや服部さんが膨大な数の
インターン生の中で僕の名前を覚えていたようなので驚いた。ありがたい。
それと尊敬すべき竹田さんと守屋さんがいつもなぜか
高評価をしてくれるので不思議だ。うれしいけど。

昨日か今日か忘れたが、シェルが原油高で純利益3兆円超、
という記事が日経に載っていた。
そういった、新しいモデルの車が出たら毎回買い換えるという
カタール的な世界はおそらく幸せなんだろうと思う。
しかし世界にそういった一面がある一方、
日本はやっぱり製造業だとちょっと思った。

切れ切れに書いたのでおかしいけどもうめんどいのでpublish
タイトルはケンイシイ、Future In Lightの1stトラックから。