out of phase

今日は職場の人の結婚お披露目パーティだった
六本木から国立競技場の駅で降りて千駄ヶ谷に乗り換え
いつもの通り飯田橋に帰ってくる。
歩道橋を渡り自転車の鍵を閉める。

いつもの通りの手順を踏んだが、何かがおかしかった。
自転車には鍵がかかっており、動かない。
つまり、鍵がかかっていなかったのだ。
それに全く気づかず鍵を手に持ち、自転車の鍵を閉めたのだ。
やれやれ。

家に帰りドアの鍵を差し込み、右に90度回す。カチリ
という音がして、ノブを回すと鍵がかかっていた。
やれやれ。鍵がかかっていなかったようだ。
まあたまにこういう事がある。

連日の疲れでベッドに横になり、コンフェデ杯を見ようとTVをつけ
いつの間にか眠ってしまう。無操作状態が1時間続くと自動で
消えるはずのTVは朝になってもついている。

翌朝急いで家を出る。もちろんドアには鍵がかかっている。
自転車をいつも通りものすごいスピードで飛ばし、
飯田橋歩道橋を走っていると水道橋の駅を出るところの電車が見える。
これならその電車に余裕で間に合う。それでもスピードは落とさない。
階段でゆっくり歩いている人がいると間に合わなくなることもあるのだ。

駅に着き、定期をかざした瞬間、それまで開いていた
バーがバタンと閉じる。あきらかに定期に反応して、閉じた。

ピッ - バタン

走って通過していたのでバーは腰をかすめる。
定期の期限は4ヶ月先だ。
そのまま階段を走って駆け上がると、
総武線がホームに入ってくるのが見える。

「ホームと電車の間が 広く開いているところがありますので
足元に ご注意下さい」

ドアは すでに開いている
乗客がバラバラと電車が止まる前にホームに飛び降りている
何人かの乗客は慣性でホームに倒れ込む

電車が停止すると同時に、
「ドアが閉まります ご注意下さい」

何人かホームにいた乗客が身構える。
ドア越しに、降りられなかった気配の乗客がゆっくりと
席に座りに行くのが見える

列車が発車すると同時に ドアが開く

飛び乗るのか。
何となくそう判断し、開いたドア
(みな人が飛び乗ってくるのがわかっているのと、
たぶん危険だからだろう。ドアの前は空間が空いている)
に走りながら乗り込む。クリア。

「市ヶ谷~市ヶ谷です」

何の説明もないまま総武線は次の駅に到着する
同じ光景が繰り返される。

自動停止装置を探していた僕は、
それが、すでに誰かの手によって押されていることに気づく
保護カバーが割られており、ケガをしたのか血痕が付着している
ボタンは完全に押されている

ごめん結婚→血痕ていうの書いてみたかっただけ。
(なんか不吉でごめんなさい。ほんと深い意味は無いんです)