tick-tack

夜中の3時過ぎ、その部屋の扉を開けた。
暗闇が待ちかまえていて、廊下の薄暗い蛍光灯が
部屋の中を少しだけ照らした。

全く同じ4つのベッドと、ベッドサイドのテーブルと、
その上に全く同じ時計がのせられていた。
誰もいない。

時計は、1秒ごとに違う音を交互に繰り返した。
チク、タク、チク、タク、チク、タク、チク、タク、

あまりに静かなその部屋では、4つの時計の秒針が
それぞれ、1秒ごとに時を刻み、
それらは微妙なズレと距離の関係のため、
1秒間に4回、2秒間で8種類の音が
全くずれることなく響いていた。

そのようにして僕は次の日の朝を迎えることになった